こわい物知らず、親知らず

私・夫・お嬢・坊や。4人家族の日々のこと。

ママの親知らず抜歯 第2章 抜歯四日目〜七日目

抜歯四日目。

顔の腫れは引いてきたが、

痛みがなかなか引かない。

 


前回、もうこれくらいで痛くなかったのに、おかしい。

 


「親知らず  抜歯後  痛み  いつまで」

この日から、毎晩、ネット検索の鬼になった。

 


「抜くのに時間がかかったら、痛みも長い」

だとか

「傷口が塞がらないドライソケットの症状に気をつけて!」

だとか

色々記事が出てきた。

私の正解はどれなのか。

 


ドライソケットとやらは、起こる確率が低いようだから、違うだろう。

抜歯に時間かかったから、これくらい、普通の痛みかもしれない。

 


…と楽天家を心に住まわせ、我慢した。

しかし、その日から夫が出張のため、

子供達を一人でみるのは不安になり、実家に身を寄せた。

 


抜歯五日目。

この日が痛みのピークであった。

痛くて夜もよく眠れない。

病院からもらった薬は終わった。

親が、病院に行った方が良いのではないかと心配してくれる。

 


親知らずなのに、

こんなに親に知らせて、頼って、

心配させるなんて、

私の親知らずは、名前負けし過ぎている。

 


病院に行こうかな…

いや、

この痛みの先に、きっと回復があるんだ!

400メートル走も、ラスト100メートルが一番つらいもんだし!

そんな陣痛ほど痛いわけじゃないし!

今日は、土曜で祝日だから、私なんぞのことで、緊急外来でいくのは申し訳ないし!

 


はい、出た。

我慢強い自分嫌いじゃないやつ!

なんでもスポーツを例えにするやつ!

なんでも痛みを陣痛と比較するやつ!

緊急外来を受診して大したことなかったら気まずいと怖気ずくやつ!!

 


これは、最大の判断ミスだったと後から気づく。

 


市販の痛み止め薬を買ったが、

6時間おきに飲むのがルールなので、

4時間で痛みが出てくるが、残り2時間痛みと戦ったり誤魔化したりして過ごす。

 


大して食事も取る気になれない。 

子供の相手も満足にしてやれない。

夏祭りは、おじいちゃんと行ってもらい、

映画は、またの週末にいこうと約束した。

まったく情け無い。

 


抜歯六日目。

前日より、痛みがマシになってきた。

痛み止めは必須で、夜は痛みが来ると起きるが、顔の腫れは引いた。

 


やはり、果報は寝て待て。痛みは寝て直せだ!

これなら、明後日からの旅行中によくなるかもしれない。

夫も出張から帰ってきて、人手も足りて、子供も喜んでいる。

よかったよかったー!

また謎の楽天家が、私の中を占拠した。

 

抜歯七日目。

平日。

病院に行くなら、この日がラストチャンスだった。

この翌日から、私達は二泊三日の旅行だ。

病院もちょうどお盆休みに入る。

念のため病院に痛いと連絡してみようか…と考えていた矢先である。

 


お嬢、37.5度の発熱。

 


数年ぽっちの子育て経験値で、観察しまくる限り、

小児科に行かなくても、これ以上、熱は高くならず、

明朝には元気になるパターンだと感じた。

しかし、看病は必要である。

水分と栄養をこの子に!

 


旅行は無理なら諦めよう。

しかし、行けた時の場合に備え、荷造りも必要である。

パンツとシャツをカバンに!

 


そこに、ダークホース襲来。

坊や、下痢。

 


…これぞ、ゲリラ豪雨…!

 


しかし、とても元気だ。

熱もないし、食べまくっている。

むしろ色々食べすぎが問題なんじゃないか。

冷たい物を彼から遠ざけるのよ!!

 


そこに、更なる刺客登場。

私、生理になる。

 


そういえばこの抜歯騒ぎで忘れていたが、予定通りすぎる!

お前はやっぱり真面目か!

カレンダーアプリ通りなのか!

 


子育て中あるあるの、マルチタスクモードONになり、

歯の病院のことがすっかり頭から抜け、

痛みは薬を飲んでうやむやと気づかないフリをした。

 


健康を保つ最後の砦、夫は、冷静に呟く。

「この状況で行く意味はあるんだろうか…」

 


わからない、意味はわからない。

とりあえず、夜明けを待つのみよ。

 

続く。